Message 卒業生からのメッセージ

好きなことを究めるということ

 この度は、創立100周年、誠におめでとうございます。大きな節目を迎えられたこと、卒業生のひとりとして大変うれしく思います。
 私は高校3年間で、「自分の好きなことを究めること」の大切さを学びました。
 それを教えてくださったのは、教壇に立つ先生方の姿でした。個性豊かな先生がたくさんおられましたが、特に印象に残っているのが、山脇先生の数学と廣藤先生の地理の授業です。
 山脇先生は、イギリス研修旅行に向かう飛行機の中でもティッシュに問題を書き、私たちに出題するほど、数学を教えることが大好きな先生でした。消灯時間で機内が暗くなった後も出題は続き、その姿に、これほどに熱中できるものを自分も見つけられたらと思ったことを覚えています。日頃の授業では、ひとつの問題に対して数多くの「別解」を示してくださいました。答えの導き方はひとつではないこと。それは数学のおもしろさであり、自分で考え答えを導き出すことの楽しさを教えていただきました。
 廣藤先生は、ご自身の世界各地での経験を交えながら授業をしてくださいました。世界にはさまざまな気候や環境があり、それに応じた多様な暮らしがあることを知りました。遊牧民と共に暮らした体験をお話しくださったことがあり、日本とは全く異なる生活の在り方に強く心を惹かれたことを、今でも覚えています。
 現在、私は生まれ育った京都を離れ、岐阜県飛騨市という周囲を山に囲まれた森林資源豊かな地域で、地域資源である広葉樹の森を活かす取り組みに関わりながら暮らしています。風土に根ざした暮らしや営みがあり、とても魅力的な場所です。高校時代に出会った先生方の姿勢や学びは、今の私の選択や生き方の土台となっています。
 これからも母校が、多くの生徒に「好きなことを究める喜び」を伝え続ける場所でありますよう、心よりお祈り申し上げます。

2012年 特進ADVANCEDコース卒業
京都府立大学 生命環境学部
生命分子化学科 進学
株式会社飛騨の森でクマは踊る 勤務
松山 由樹